20年近く履いているRed Wing(レッドウィング)のアイリッシュセッターですが汚れが目立ち始めたので丸洗いをする事にしました。

僕の周りでは革靴を水で洗う事の行為自体を知らない人が結構いたので、ここではRed Wingのアイリッシュセッターを例に革靴の洗い方を書いていきます。

薄い色のカーフレザーの革靴は水染みを気にしないといけないので初心者が水洗いをするのは難しいですが、黒色のカーフレザーの革靴や、Red Wingなどのオイルレザーは簡単にできますので是非試してみてください!

なお言わずもがなですが素人の考察です。このブログの情報によって購読者さまに如何なる不利益が生じましても責任を持てませんので予めご了承ください。

 

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下準備

紐靴の場合、まずは紐を外してしまいます。
下の写真は片方だけ紐を外した姿です。(何故この写真を撮ったのか…。)

通常のお手入れ・メンテナンスと同様に馬毛のブラシで靴のホコリや汚れをブラッシングします。

次にM.Mowbray(エム・モゥブレィ)のステインリムーバーで革自体に染みこんだ汚れやWAX等の油分を落とします。

 

 

 

今回洗うRed Wingのようなオイルレザーの場合や、ワックスがコテコテに塗られた革靴の場合などは特にこの処理が大事で、ここでしっかりとリムーバーで油分を取り除いてやらないと、この後の水洗いでトラブルの原因となりますのでお気を付けください。

水洗い〜靴を濡らす

早速水洗いをします。
僕は風呂場で作業をしています。

革を水に濡らすのでノロノロ作業をしていると染みの原因となります。
クリームを塗る時に「片足をここまで作業して、次にもう片足もここまで作業して、再度最初の片足をここまで作業して…」と作業をする方もいるかと思いますが、水洗いの時は以下の行程を片足ずつ一気にやりましょう!

それでは、まずは革製品用のクリーニングスポンジを用意します。

 

 

 

100円ショップの台所用スポンジでも代用可と言っている方もいらっしゃいますが、大切な革靴のメンテなので失敗したくなく、僕は前からこのスポンジを愛用しています。

このスポンジを水で湿らせます。

そうしたらスポンジを軽く絞って少し濡れた状態にして、そのスポンジで靴を水拭きします。

水拭きするのは表側のみで、インナーはなるべく濡らさないようにしましょう。

途中でスポンジの水気がなくなったら、また水で濡らして軽く絞って靴を水拭きしてスポンジの水気がなくなったら…、の繰り返しです。

面倒だからとスポンジをビショビショにして一気に拭こうとすると、最初にスポンジを付けた部分と最後の部分で革に与えた水分量の差が大きすぎて染みの原因になりますのでお気を付けください。

靴全体を均一に濡らすように心掛けましょう。

前記でステインリムーバーで革の油分を充分に取り除くように書いたのは、ここで革の特定部分に油分が残っていると、その部分だけこの行程で水を弾いてしまい、水で濡れた部分と濡れてない部分が発生し、それが染みの原因となるためです。

革が濡れた状態で急いで次の行程に移ります。

水洗い〜石鹸で洗う

次に革用の石鹸を用意します。
僕はM.Mowbrayのサドルソープを使っています。

 

 

 

通常の中性洗剤では革に対して成分が強すぎますが、この商品は革に優しい成分で出来ている(らしい)のでオススメします。

先程のスポンジを一旦水で洗い、再度水を付けて軽く絞ります。
そうしたら、そのスポンジにサドルソープを付けます。

表現が難しいですが、スポンジでサドルソープの表面をクルクル小さな円を描くように撫で回すようにして石鹸をスポンジに付けて、スポンジをギュッギュッと握ったりして泡立てましょう。

あ、ちなみに、サドルソープは固形の石鹸です。

スポンジを泡立てたらそれで靴を洗ってやります。

力加減ですが、あまり強くゴシゴシすると言うよりも優しく、こちらも小さな円を描くようにして洗います。

先程の靴を水で濡らした時と同様に、一度に大量の石鹸をスポンジに付けて一気に洗ってやろうとせずに、靴を洗って石鹸を付けて靴を洗って…を手早く繰り返しましょう。

こちらも先程同様に靴全体を均一に洗うようにください。

水洗い〜泡を取る

スポンジを水洗いして石鹸を落としたら、再度水を付けて軽く絞ります。
ほんの少しだけ強く絞って、先程までよりスポンジの水分量を減らします。

その状態で靴に付いた泡を取り除きます。

サドルソープの成分は革に浸透して革に栄養を与えてくれる(らしい)ので、ゴシゴシと泡を洗い落とすのではなく、表面の泡を水のついたスポンジで取り除いてやる感じです。

洗い流すと言う表現よりも取り除くと言う表現の方がシックリきます。

スポンジで靴の泡を取る、泡が付いたスポンジを洗う、軽く絞る、スポンジで靴の泡を取る…、の連続です。

目に見える範囲で泡がなくなったら終了です。

乾拭き〜乾燥

そうしましたら、すぐにタオルで靴の革部分を拭いてやります。

せっかく革を洗ってやったので、間違っても汚い雑巾などでは拭かずに、新品か洗濯済みのタオルや布キレで拭いてください。

また、靴のインナー部分が濡れてしまったと思ったら、このタイミングでインナーも拭いてやってください。

ここまで作業をしたら、もう1足も同じように作業をします。

左右の靴の乾拭きまでが終了したら靴を陰干しします。

直射日光ではなく必ず陰干しをするようにしてください。

直射日光が当たると革が焼けますし、時期や時間によりますが水分が強烈な直射日光を受ける事で急激に蒸発し、結果的に革を痛める事もあります。

カビ除去・予防

陰干しで靴が完全に乾いたら、カビの除去や予防をしても良いでしょう。
これにはM.Mowbrayのモールドクリーナーを使用します。

 

 

 

靴の表面や裏面にカビが発生してしまった場合はこのクリーナーを使用しましょう。

使い方は、いらない布にモールドクリーナーをスプレーしてそれでカビ部分を拭いてやればOKです。

但し、注意点としてカビは菌が舞い飛びますので、外で作業をし、ご自身はマスクを付けて行う事をオススメします。

間違っても大切な靴がたくさん置いてある下駄箱の近くやご家族の近くでは行わないでください。

また、この時に使用した布は再使用を絶対にしないでください。
この布経由でカビが移る恐れもあります。

また、カビが発生していなくてもカビ予防として、特にインナーにモールドクリーナーを使用してあげるのも良いかと思います。

その後のメンテナンス

一通り水洗いをしてカビ予防をしたら終了です。

水洗いをしたため少し革が乾き気味になっているはずなので、なるべくすぐにクリームなりオイルなりを革に与えましょう。

皆さんが行っている通常のメンテナンスでOKです。

ちなみに僕はこちらのページでも書きましたが…

現在のRed Wingのメンテナンスは馬毛のブラシでブラッシングして、いらない布切れ等を使ってSaphir Noir(サフィールノワール)のレザーバームローションを塗って、再度馬毛のブラシでブラッシングをしています。

 

 

 

そうやって水洗いをしてキレイにした後、レザーバームローションでメンテを行ったRed Wing アイリッシュセッター 19年物がこちらです。

一度お試しあれ!

汚れが目立つ時はもちろん「急な雨で革靴に染みが付いてしまった!」と言う時にも革靴を丸洗いすると染みが目立たなくなる事があります。

大切にしている靴が何かの拍子に汚れてしまったり雨に打たれてしまい丸洗いをしないといけなくなる前に、履き古した靴で一度革靴の丸洗いを試してみては如何でしょうか?

「今回紹介した商品を1個も持っていない!」と言う方のため(?)にセット商品もありました。

 

 

 

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