【2017.01.17 更新】誤字脱字を修正しました

先日、2018年初となる靴磨きを行いました。ちょっと遅いですかね…汗

で、ふと気付きましたら、このブログでParaboot(パラブーツ)・Chambord(シャンボード)のお手入れ・メンテナンスに関して書いてはいるものの、ALDEN(オールデン)のコードバンに関して、僕の靴磨き(お手入れ・メンテナンス)方法を書いてないな、と思い、今回はそこを書いていきます。

2018年初ブログポストとしてはバッチリのお題かと(笑)

コードバンとて特に変わりなく

最初に言ってしまいますと、コードバンだからと言って普通のカーフやシャンボードのリスレザーと大きく違うメンテは行っていません。

また、素人の考察です。このブログの情報によって購読者さまに如何なる不利益が生じましても責任を持てませんので予めご了承ください。

 

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まずはブラッシング!

革靴のメンテナンスと言えば1にも2にもブラッシングです。

まずは、ホコリや汚れを落とすためにブラッシングをします。
ブラシは馬毛のブラシです。

靴全体はもちろん、コバや紐の辺りも丁寧にブラッシングをします。

また、今回メンテを行うのはロングウィング(フルブローグ)なので細かい作りの部分や縫製部分が通常の靴よりも多いので、そう言った部分もしっかりとブラッシングをします。

あ、ちなみに、僕は横着な奴なので紐は付けたまま靴磨きを行っています。
半年に1〜2度は紐を外しますが、基本は付けたままです…汗

 

普通の革靴(カーフ)と違う点は?

あまり力を入れず、気持ちとしてはブラシの先端5mm〜1cmがしなるように優しくブラッシングをする事くらいです。

使用道具

江戸屋ブラシの【手植え靴ブラシ ホコリ払い用 小判型 花馬毛】を使っています。

汚れ落とし

1ヶ月に1回程度、M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)のステインリムーバーを使って古いクリームや汚れを落とすようにしています。

だいたい1つの靴は週に1回履くか履かないかなので、4〜6回履いて1回行うくらいの頻度です。

これは諸説あり、「一切リムーバー液を使用しない」人もいれば「毎回リムーバー液を使用する」人もいます。

「毎回使う派」の意見は簡単で、革の状態をリセットしこの後に塗るクリームがキレイに塗る事ができる事、革の状態をリセットしないと革が傷む事。
つまり、普通のカーフレザーと同じ理由です。

「使わない派」の意見は、これも様々ありますが、コードバンは通常のカーフレザーに比べ極端に水分に弱いので、液体であるリムーバー液を使用したくないから、あとはリムーバー液の成分が強いのでコードバン(の鞣し加工)に与えるダメージを心配して、と言うのが大半なのかと思います。

日本のALDENの総本山「ラコタハウス青山店」でもリムーバー液は販売していない(つまりは推奨していない)です。

なので、僕はその中間点として「1ヶ月に1回使用する」ようにしています(笑)

 

普通の革靴(カーフ)と違う点は?

使用する液量はカーフより少なくしています。
また、ゴシゴシ拭くような事はせず、優しく撫でるように拭くようにしています。

使用道具

上記のM.Mowbrayの【ステインリムーバー】を使っています。

再度ブラッシング!

先程、ホコリ取りをしたブラシで再度ブラッシングをします。

この再度ブラッシングに特に意味はないのですが、何となくコードバンにリムーバーを使った後はやっているんですよね。

クリームを塗る

続いてクリームを塗ります。

カーフと同様に、基本は少量のクリームを薄く塗り伸ばすようにします。

ただ気分的に、リムーバーを使った時は少しだけ多めにクリームを塗るようにしています。

靴磨きが好きな人や、インスタ等でかなり上手な靴磨きをされている方々は指にクリームを付けてらっしゃいますが、僕が指が汚れるので(汗)ペネトレィトブラシを使います(笑)

 

普通の革靴(カーフ)と違う点は?

特になし。

使用道具

クリームはALDEN純正の無色の物を使用しています。

ペネトレィトブラシは江戸屋ブラシの【靴クリーム付け 白馬毛】を使っています。

カッサ棒

少し目立つ傷(と言っても他の人からは分からないレベルでしょうが…汗)が出来てしまったらカッサ棒で革の表面を擦ります。

一見、革を傷付けそうですが、カッサ棒の特に写真の太い部分は丸みを帯びており余程やり過ぎない限り傷は付きません。
それどころか、多少の傷であればこれで修復できます!

理由を簡単に説明しますと、コードバンと言うのは馬のお尻の皮をなめして寝かせる事によりあの輝いた革になっています。
傷が付くと、その寝かせた部分が起き上がってしまうんですね。

これをカッサ棒を使って擦る事によりまた寝かせて、元通りのような表面にする事により、再度コードバンが輝き始めるんです。

髪型が乱れると皆さん手で何度か髪の毛をブローすると思いますが、あの行為に近いと思ってください。

コードバン好きな人はかなりの確立でかっさ棒を使っています。

 

普通の革靴(カーフ)と違う点は?

カーフでは使いませんよね(笑)

使用道具

上記のマッサージ用かっさ棒を使っています。
R&Dから専用の物が発売されていますがお値段が少々張るのと、ぶっちゃけこちらの方が使い易いです(笑)

ブラッシング

今度はクリームを伸ばし、浸透させ、余分なクリームを除くためのブラッシングです。

クリームによってくすんだ革が再び輝くまでブラッシングをし続けます!

ホコリ取りのブラッシングと同様、細かい部分も丹念にブラッシングをします。

普通の革靴(カーフ)と違う点は?

通常の革靴ではこのクリーム後のブラッシングには豚毛のブラシを使用しますが、僕はここでも馬毛のブラシを使用します。

理由としては、豚毛の方が馬毛よりも固いためコードバンに与えるダメージを考慮してです。(通常のカーフですとこの固さがクリーム後のブラッシングに適しているのですが。)

ラコタハウスでもクリーム後のブラッシングも馬毛ブラシを使用するよう推奨しています。

方法としては上記のホコリ取りのブラッシング同様、あまり力を入れず優しくブラッシングをしています。

使用道具

江戸屋ブラシの【手植え靴ブラシ 磨き用 小判型 白馬毛】を使っています。

クロスで磨き

ブラッシングでしっかりと革が輝いてきたら仕上げの磨きをします。

ピカピカになったら靴磨きは終了です!

ちなみに、このクロスでの磨きもコードバンでは意見が分かれ、クロスによる「摩擦熱でコードバン(のなめし)が痛む!」と言う意見もある事を補足として書いておきます。

普通の革靴(カーフ)と違う点は?

強く擦らず、他の行程と同様に優しく磨きます。
「磨く」と言うよりも「撫でる」「触る」に近い感覚でしょうか。

使用道具

M.Mowbrayの【グローブクロス】を使っています。

 

仕上がり

上記の行程を終え仕上がったのがこちらです!

リムーバーをやってクリームの乗り・浸透が良いのか、いつもより輝いたように思えます。

やっぱり毎回リムーバーをやった方が良いのかな…(汗)

WAX

WAXは一切使用していません。

理由として、WAXはやはり革に与える負担が増えるので、現状どのコードバンの靴もクリームのみで輝いている事からWAXの必要性が僕としては感じないからです。

よく靴磨きは女性のメイクに例えられますが、化粧水で肌を保湿している美人がノーメイクでいるような状態です(笑)

道具を色別で?

上記にあげた道具ですが、僕はコードバンの靴はバーガンディーとシガーの色を持っており、いずれもカラーレスのクリームを塗っているので各道具は1つを各靴で兼用しています。

コードバンのプレメンテ

まず「プレメンテ(プレメンテナンス)とは何か?」ですが、基本的には革靴を履きおろす際に行うお手入れ・メンテナンスの事だと僕は理解しています。

以前こちらの記事にも書きましたが

僕はプレメンテだからと言って特別な事はしません。
これから先にその靴に行っていくお手入れ・メンテナンスを履きおろしの際も行うだけです。
これはどの靴でも同じような考え方です。

なので、コードバンでも履き始めだからと言って特別なメンテは行わず、通常行う上記のメンテを行うだけです。

工場出荷時には保管用のクリームやWAXが靴に付いていますので、リムーバーの行程は必ず行うようにしています。

最後に

靴磨き、革靴のお手入れ・メンテナンスに正解はないと思います。

靴の状態・使用頻度や、お住まいの地域の気候や、保管場所の環境によってもそれぞれ違ってくるのかと考えています。

今回のポストの中で何か1つでも皆様のお役に立てられたら光栄です!

(おまけ)
一緒に磨いたALDENのカーフVチップと共に記念写真♪

 

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